2022/10/13投稿

2022 年 MOVER 活動報告 Vol .01 「 母の日の本音」

カテゴリ:MOVER報告

2022年度「MOVER」に所属している大橋です。 2022年のMOVERでは、話題のコミュニケーションを題材に戦略を逆算し、そのコミュニケーションが目指した心の動きを考えるワークを行っています。   先日の定例会でお題とした広告は、主に衣料品を製造小売りしている企業が母の日を題材とした新聞広告です。 この広告では、漫画のキャラクターが、新聞の計4面にわたって登場している。新聞をめくるにつれ5段、7段……とサイズが大きくなっていき、「母の日のプレゼントは本当にいらない」と主張しているが、こちらをチラチラと伺いながら次第に近づいてくる様子は、口には出さないものの、プレゼントを期待している本音が感じ取れる広告です。 私たちは、このコミュニケーションから、母の日に対するお母さんの本音をうまく伝えている広告だと感じました。 着目したのは、広告には贈る側の気持ちが使われることが多い中、贈られるお母さんの気持ちを描いている点です。議論のなかでは、描かれているお母さんの気持ちというのは、母の日を強くは主張せず、プレゼントを期待しながらもいらない……といいつつ、近づきながら少し圧をかけるという斬新なメッセージ性をもっている点も着目されました。実際、この広告のように、「プレゼントはいらない、気持ちだけで十分」と言われ、「プレゼントを贈るか迷ったが、家事の手伝いをすることで感謝の気持ちを伝えた」というメンバーもいました。 私たちのグループメンバーを含め、多くのメンバーは、母の日の複雑な本音を、愛嬌のあるキャラクターで、押しつけがましくなくコミカルに描いた広告から、お母さんは実際こう思っているのかもしれないと、母の日のプレゼントを贈ろうとおもったと話していました。 ただ、この考察から一点、私たちなりの改善点をあげるとすれば、これは衣料品の製造小売り企業の新聞広告であるという点です。 この広告を見て、「母の日に何かプレゼントを贈ろう」という気持ちにはなったものの、いくら求めやすい価格帯だからと言って、服を贈る気持ちになりにくいという意見が出ました。いくら家族だからと言って、服のサイズまで把握していないことや、好みに合わない可能性、母親には内緒でプレゼントを買うことが多く試着ができずサイズが合わない危険性がある、というような問題点が挙げられました。 最後に、今回のワークを実施して、数多くのメンバーと意見を共有できたこと、また、母の日一つとっても、考えが類似している人もいましたが、各々の経験によって意見が違うということを実感するとてもよい機会になりました。今後もデコンは定期的に開催されますが、コロナ禍の今、このような機会に恵まれていることがとても貴重で、ありがたいことだと思っております。今後も実りあるデコン実施をしていきたいと改めて感じた1回でした。 記事作成者:大橋可鈴